昨今の新型コロナウイルス感染拡大によって、ファッション業界や小売業などが次々と打撃を受ける中、ネットでプレイできるゲーム(https://www.verajohn.com/ja/)やeスポーツ市場はなんと成長の追い風となりました。

Newzooの最近の調査によると、世界のゲーム事業は2020年に1,593億ドルの売上を獲得し、2023年末までには、およそ2,000億ドル以上の規模となることが予想されています。その要因のひとつに、大きな財力を持った新世代プレイヤーの拡大があります。Kantarのデータ調査によれば、世界のZ世代人口の59%にあたる人がゲーマー全体の90%を占めていて、さらにはそのZ世代が440億ドルの購買力を有していることが判明しました。

ゲーム業界以外をみてみると、ブランド各社がコロナ渦から脱却するための次の手を目論んでおり、特にラグジュアリーファッション業界は、新たな顧客層にはたらきかけるチャンスを図っています。最近、同業界では、ゲームに関連したファッションデザインから独自のゲームを作る事業まで、多くの動きがみられており、ファッション顧客をターゲットとした「バーチャルスタイリングゲーム」という新たなカテゴリまで生み出しています。

ストーリーテリングとブランディング

今日では、数多くのゲームにおいて、有名アパレル会社とコラボすることで、プレイヤーにプレイするキャラクターの外見やスタイルを選択することができるようになっています。これは、自然かつ確実に商品をゲームに織り込むことで、マーケティングの機会となるだけでなく、ゲーム会社が(より幅広い消費者の興味に対応することで)ファン層へ訴え、メインストリームとなることに役立ちます。先ごろ、マーク ジェイコブスやヴァレンティノといった有名ブランドが、今年最も人気を集めたゲームのひとつ『あつまれ どうぶつの森』にデザインを提供したことで話題になりました。

 

ゲーム界インフルエンサーの影響力

代表的なラグジュアリーブランドであるルイ・ヴィトンは、もちろんただ単に、一般のプレイヤーを狙っているのではありません。プロゲーマー界の発展は、新たなビジネスの可能性を生み出したといえます。例えば、『リーグ・オブ・レジェンド』には13のリーグがあり、80人のプロプレイヤーと100のプロチームが参加しています。これは、サッカーや野球のような人気プロスポーツと同様に、eスポーツもまた、有力な広告としてビジネスに役立つ可能性があることを示しているのです。

各ファッションブランド会社がゲーム界に携わっているもうひとつの大きな理由は、ゲーム界のインフルエンサーが非常に人気を集めているからでしょう。例として、ルイ・ヴィトンはゲーム内の商品だけでなく、中国ゲーマーチーム「FunPlus Phoenix (FPX)」が優勝した2019年のSummoner’s Cupのトロフィーケースも作成しました。WWDによると、同大会の決勝を閲覧した人数はなんと9,960万人にも達し、ルイ・ヴィトンに比類のない広告効果をもたらしたそうです。

 

まとめ

上記で見てきた通り、新型コロナウイルス感染拡大が皮肉にもゲーム界を活性化させる中、(店舗の休業と売れ残り在庫により大打撃を受けた)ラグジュアリーファッションブランドが利益を見込めるゲーム界とのコラボに取り組もうとする理由は明らかでしょう。インフルエンサーの広告効果を利用するにしろ、新しい販売方法を提供するにしろ、ゲーム界には新たな可能性がまだまだ秘められているのです。

双方の業界はWin-Winの関係にあり、これは今後も続くことが確実だと思われます。巨大産業・ゲーム業界としては、ファッション企業がもたらす文化的意義の恩恵を受け、協賛金を期待することができます。この2つの業界の関係はこの先も深まり続けることでしょう。